地方でレストランを開業するメリット「食材との距離」
地方でレストランを開業するメリット、その第一は「食材との距離」。里山十帖ではすぐ裏の山で山菜が採れますし、敷地内に小さな畑もあれば、ちょっと歩いた場所に田んぼもあります。
さらに毎日のように農家の皆さんが野菜を届けてくれます。
今日も“合鴨ごんべえ”こと上村さんが、変わったものばかり届けてくれました。ウルイの花、ズッキーニの花、サトイモの葉っぱなどなど。
「おたくの岩佐さんがうちに来たとき、サトイモの葉っぱを料理に使いたいって言ってたから。新ものだよ、新もの」。
そしてさっそく桑木野が葉っぱをかじって
「あ、美味しい!何に使おうかな」
さらに横からフードディレクターの北崎が
「日本料理では昔から芋の葉っぱを使う料理があるんですよ」
「へえぇ、そうなんだ! オレは芋の葉が欲しいって言うから、生け花とか、飾るんだと思ったら食べるっていうからびっくりしたんだよね。でもそうなんだ。芋の葉って食べるんだね」
こんなふうに食材は突然、キッチンに届きます。だからメニューは毎日のように変更。山菜も野菜も「旬」は本当に「一瞬」。一気にできて一気になくなっていきます。
「電話一本でどんな食材でも届いていた時代が懐かしい」
北崎は昔を振り返ります。
北崎は京都でも伝統的な日本料理を提供することで有名な「吉泉」出身。桑木野はインドでアーユルヴェーダを学び、吉祥寺のヴィーガンレストランを経て里山十帖に来ています。
でも里山十帖でご提供する料理は、伝統的日本料理でもなければアーユルヴェーダでもありません。
新潟・南魚沼でしか食べられない、里山十帖でしか食べられない料理。今は端境期。キッチンとしてはとても苦しい時期なのですが、逆にこんなおもしろい食材が入ってきたりします。
「食材が安定しないからメニューを考えるのは大変だけど、こんな珍しい食材を使えるのはこの場所ならでは」
こんなライブ感が地方にあるレストランの醍醐味だと思うのです。
はてさて、どんな料理ができあがるのか。
端境期こそ、珍しい食材が入ってきます。端境期は夏野菜が本格化する7月中旬頃まで。PR素材的には「なにもない時期」ですが、変なものがたくさんありますよ。(入荷によってですが)
【里山十帖 予約情報】
https://asp.hotel-story.ne.jp/ver…/ASPY0000calendaronly.asp…