里山十帖の料理が目指している「ローカル・ガストロノミー」とは、地域の風土・文化・歴史を表現した料理のこと。発酵部屋では味噌や発酵調味料を醸造しているだけでなく、様々な漬物、そしてハムなども作っています。
その昔は当然だった自然と共存する暮らし。 人は水、空気、食べ物がなくては生きられません。 風土と文化に寄り添いながら、自然の恵みに手を合わせていただく。里山十帖では、そんな料理の基本に忠実に、 人間が持つ「野生」が目覚める料理を作りたいと思っています。
フードロスやフードマイレージの低減は、 自然と共に暮らす私たちにとって当然のこと。 里山十帖の食事で「何か」を感じていただけたら、この上ない幸せです。
1980年生まれ。武蔵大学人文科比較文化学科卒業。都内のエステサロン勤務後海外へ。オーストラリア、ドイツ、インド等世界を巡りヨガと各国のベジタリアン料理を学ぶ。帰国後都内のヴィーガンレストラン勤務後、自遊人へ入社。温泉(共同浴場)と山歩きを日課に地域のおじいちゃんおばあちゃんと交流し、地に根付く食文化・風土、雪国の暮らしを肌で感じながら、ローカル・ガストロノミーを料理に表現。2018年、「里山十帖」料理長に就任し、2020年「ミシュランガイド新潟2020 特別版」で一つ星を獲得。2021年には「ゴ・エ・ミヨ2021」で15.5点を獲得。
桑木野とは異なる点から料理の質を向上させているのがクリエイティブ・ディレクター、岩佐十良。皿や盛り付け、そしてメニュー制作までデザインという点から料理を俯瞰します。岩佐自身もアイデアを出しながら、最終的な料理とコースの流れを決めていきます。
1967年、東京・池袋生まれ。武蔵野美術大学でインテリアデザインを専攻。在学中の1989年にデザイン会社を創業し、のちに編集者に転身。2000年、温泉や食に関する記事が人気の雑誌「自遊人」を創刊、編集長に。編集者の役割は社会に「体験・発見・感動」を伝えることというポリシーのもと、雑誌だけでなく、既存の「モノ」を「リアルメディア」化することに力を注ぐ。2002年には「コメひと粒がメディア」というコンセプトを掲げて、日本全国の美味しくて安全な食を提供する『オーガニック・エクスプレス』をスタート。2004年には日本の主食である「お米」を学ぶため、活動拠点を東京・日本橋から新潟・南魚沼に移転。2014年、新潟県大沢山温泉に『里山十帖』を開業。