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器について

      魚沼という地は、雪に閉ざされた僻地のような印象を持つかもしれませんが、実は江戸時代から大変豊かな土地でした。北前船の寄港地としては最大規模だった新潟湊には、日本一の大河、信濃川が注ぎます。川を上る小舟には九州・唐津からの伊万里焼きが大量に載せられ、下る小舟には越後上布や小千谷縮などが積まれていました。そのため、「旦那衆」と呼ばれた事業で財をなした人々の蔵からは、北前船で運ばれた骨董品が多数出てきます。婚礼や家の建前など祝い事だけに使われた、木箱で大切に保管されていた器。「早苗饗 −SANABURI−」では、この建物が建てられたのとちょうど同時期、幕末から明治期の錦手、 伊万里の印判といった骨董を使用しています。古い蔵で眠っていた、初めて市場に出る骨董品を”うぶだし”と言いますが、うぶだし専門の業者(骨董品店が仕入れる問屋さんのような存在)は言います。「最近、明治のものもめっきり出なくなってきた」。
「早苗饗 −SANABURI−」では、そうした骨董の器に加えて、現代作家さんの器、そして流木、輪切の木など自然のものも組みわせて使っています。人の手によるものと自然から生まれたもの、古いものと新しいものの競演を存分にお楽しみください。

Satoyama journal

春夏秋冬。季節の物語をお届けします。
里山十帖の日々をほぼ毎日、更新。ぜひご覧ください。